2015年1月31日土曜日

【今日どう?通信】 「長岡に移住する人とドラクエ理論」


地方創世元年とも言える2015年、地方では人口減問題が叫ばれています。長岡も、UターンやIターンで長岡に移り住んでもらうような取り組みをしています。

できれば、どんどん元気のいい人に移住してきてもらい、みんなでまちを盛り上げてもらいたいですね。

今日はちょっと、わかる世代限定になってしまいそうですが、移住促進をドラクエというゲームにたとえて考えてみたいと思います。チンプンカンプンな方、すみません。

まず、ドラクエというゲームはロールプレイングゲーム(RPG)と呼ばれ、ゲーム上でキャラクターの役割(ロール)を操作して冒険(プレイ)し、仮想のミッションを実現するために成長しながら物語を進めていくゲームです。

役割の中には、勇者や戦士、魔法使いや僧侶、さらに遊び人や賢者などが設定されます。
冒険は、パーティを組んで目の前の敵(ミッション)を倒していくわけですが、それぞれの役割で特技や弱さをもっていて、補い合いながらパーティを組むのがコツとなります。

移住と何が関係あるのかと思われるかもしれませんが、大アリです。笑

ドラクエ攻略のコツを一言でいうと、「多様性」です。
世の中にはいろいろな敵(課題)がいます。
Aさんの得意分野で倒せる課題もあれば、Bさんの得意分野で倒す課題もあります。または、傷ついたら死なないように傷を癒してくれる仲間もいます。
課題に対して、どのような能力の仲間を育てたいかも、プレイヤーが考える必要があります。
実際はそんなことはないですが、仮に長岡が、代々回復系の僧侶という種族が多く育つ街で攻撃力が少ないので守ることしかできずに課題に囲まれていたとします。その時に外から戦士や魔法使いが移住して加わってくれることで、パーティに多様性がでて、課題に対して前に進み、冒険を進めることができます。

またはドラクエの役割(職業)の中に、賢者という特別な役割があります。
これは、魔法使いLv20+僧侶Lv20を経験したものしかなれない(あとは遊び人Lv20)特別な職業で、守りも攻めもできる、いわばエースで4番が打てるようなキャラクターが出来上がります。
これを現在の社会に置き換えた時に、「IT×農業」や、「貿易×地域産業」、「歴史×英語」のように、二つの職業が融合するときに、賢者(イノベーター)が誕生します。

首都圏で得意としていた農業と、地域が持っている魅力をかけ合わせることで、賢者以上の化学反応が起きるんじゃないかとワクワクします。

さて、ここからが本題です。(長くてすみません)

ドラクエで賢者に育てようと思うと、Lv20までレベルをあげた魔法使いを、Lv1の僧侶に変える必要があります。
実際、平均Lv20くらいのパーティにLv1のメンバーがはいると、正直すごく弱くて、すぐに死んでしまって大変なんです。
でも僧侶でもLv20まであがれば、あの賢者(イノベーター)が生まれるんです。
だから投資の気持ちで、ほかのメンバーでLv1の仲間を守りながら進んでいきます。
ここで全員が転職しようっていって全員Lv1になったら、正直弱すぎて冒険が進みません。

何が言いたいかというと、例えば東京でITやWEBのスキルを磨いたLv20の若者が
長岡に移住して農業を始めたいと言ったとき、農業分野ではLv1になります。
ですが、農業とWEBの能力を極めると、農業を生かした社会起業家が生まれるかもしれません。ですので、こちらでもきちんとパーティを組んであげて、サポートする体制が必要です。
全員が東京からの移住メンバーで、ITスキルはあるけど農業は全員Lv1の4人がパーティを組んでも、なかなか課題を乗り越えられないんじゃないかと思います。
地域では、Lv20どころじゃない地域の猛者がたくさんいますので、いろんなメンバーで、新しい風に対して間接的なパーティとして補い合える部分を探していきましょう。

地域が多様性をもち、掛け算でのイノベーションが起きるよう、パーティの土壌をつくることで、移住者と一緒にまちを盛り上げましょう!

あと、傷を癒せる宿屋や村の人の情報も冒険を進めていくには必須ですので、癒しの場とコミュニケーションの場も大切にしたいですね。

思わぬ長文になってしまいましたが、ドラクエやビックリマン、ミニ四駆あたりの話題になると熱くなる年代ですのでご了承ください。

樺沢 敦

2015年1月1日木曜日

【新年今日どう?通信】 〜人の時を想う〜

2015年 明けましておめでとうございます。

昨年中は協働センターに関わっていただき、大変お世話になりありがとうございました。
今年もよろしくお願いいたします。

日本海側に大寒波が来ているということですが、お陰様で真っ白い長岡らしい景色になりましたね。
皆さんはどんなお正月をお過ごしですか?

そろそろこたつで年賀状をひろげて、なんて方も多いんじゃないかと思います。お世話になった方やなかなか会えないご縁に届ける、年の初めのご挨拶。
SNSやLINEやメールも本当に便利で役立ってますが、元日のこのほっこりした時間をハガキで共有する年賀状は、今後も続いていって欲しいですね。「みんな元気してるかな?」「今年も変わらぬお付き合いをお願いします。」っていう手紙を出し合うこの風習は大好きです。

どこかのCMじゃないですが、「人の時を想う」という言葉がとてもマッチする風習だと思います。

誰かを想い年賀状に筆を走らせ、幸せな正月の時間にお世話になったみんなに想いをめぐらす。
そして自分の2015年を想い、それぞれの抱負を創造する。

雪降り積もる長岡らしい正月の朝に、それぞれの家庭でいろんな想いが広がって、ほっこりした時間と年の初めのイメージが広がっていることを楽しみにしています。

さて、いよいよ2015年の始まりです。
それぞれの思いをこめた2015年になりますように。

市民協働センターも、そんな皆さんの横で支えになれますように。
今年もどうぞよろしくお願いいたします。

P.S.
個人的には映画バックトゥザフューチャー2で描かれた未来が2015年が舞台ということで、30年前に想像して描いた未来と現実のギャップを楽しみながら、さらに30年後はどんな社会を描くかなぁなんて妄想したりして。。とにかく笑える1年を積み重ねていきましょう。

【樺沢】

2014年12月9日火曜日

【今日どう?通信】協働は「みんなちがってみんないい」

【今日どう?通信】協働は「みんなちがってみんないい」

先日のとあるご相談での一幕です。

「NPO活動を進めてみたけれど、単独での活動には限界が生じてきている気がする」
「とにかくこの課題にたいして取り組んで行きたいから、誰と協力したらいいでしょうか」
という相談でした。
また、NPOを立ち上げたばかりだということで、NPOとしての社会的立ち位置なんかも質問いただきました。
実はよく聞かれる相談で、とても素直に多くの方が持たれている疑問だと思います。
これまで自分も曖昧にしていたところだなと思い、整理してご相談にのらせてもらったので、せっかくだから内容を、今日のコラムに綴りたいと思います。

協働というキーワードの中で、よく出てくる組織といえば、行政、NPO、企業ですが、それぞれの立場や役割を理解すると、いろんなことがすっきりしてくるのかなと思います。

※特に正解があるわけではないと思うので、あくまで私の主観だと捉えていただけると幸いです。

それぞれの立ち位置で共通しているのは、全員が誰かの為に動いているということ。
傍を楽にするということで、ハタラクという言葉があるように、どの組織も誰かの為にハタラいています。

それぞれ、誰かの困ったを助ける立場だとしても、その意思決定の基準が違ってくるのかと思います。

それぞれの得意分野に関して例えるなら、
目の前の困ったに対して、
・行政は広くみんなの暮らしの当り前を作るのが大得意。
・NPOは、隠れがちな困ったを見つけて動き出すのが大得意。
・企業は一般の困ったを継続的に価値提供を循環させるのが大得意。

逆にそれぞれが苦手になってしまうことは、
目の前の困ったに対して
・行政は税金を行使する以上、社会的認知となる課題と確認してからでないと政策をうちづらい。
・NPOは、動き出したはいいけど継続するにはどうしたらいいかわからない。
・企業は、課題が目の前にあっても市場性が見いだせないと動きづらい。

それぞれが役割をもって得意分野を進めながら、苦手なところを補い合いながら進めていくのが協働だとしたら、お互いに何が得意で何が苦手か理解し合っているといいですよね。

NPOが取り組むほっとけない事象を、広く世の中の当たり前として継続させたいと思ったときに、誰とどういう協力をしたらよいのかを考えてみるのも協働の一歩ですね。

もっと詳しく具体的な関わり方までは長文になるのでここでは書けないですが、そんな相談でした。

この相談に乗っていた時に、金子みすゞさんの歌を思い出しました。
歌詞を直接書くとアレなんで、意味合いだけ書くとこんな感じです。

「私は鳥のようには飛べないけれど、鳥は私のように走れない。
私の体は鈴のように音は出ないけど、鈴は私ほど多くの歌を知らない。
みんなちがってみんないい。」

協働はまさにこれだなぁと。

なんだかしんみりした感じになっちゃいましたが、お互いに誰かのために活動している中で得意不得意を理解しあうところからきっかけが生まれるかもですね。

明日は雪が降るそうです。風邪などひかぬよう冬を楽しみましょう。

【樺沢】